■どういった問題を解決しようとしているのか
現代、多くの人が小学校から始まり大学まで続く教育の中で様々なことを学習する。これら学校の教育カリキュラムは、ある程度画一的なカリキュラムが組まれており将来働くにあたり必要となる知識を吸収できるよう組まれている。一方で、ひとそれぞれによって興味を持つ分野は異なり、何を学びたいかという点においても千差万別である。なので自分の学びたいものの多くは教育カリキュラムにはないものでそれらを学ぶためには学校以外に学びの場を求める必要がある。
日本の学習市場における大手である「ケイコとマナブ」はこういった需要を満たすための学習機会を提供する雑誌やウェブページを提供している。また、cytajp(http://cyta.jp/)やコーチングバンク(http://www.coachingbank.com/)といった自分にあった個人レッスンの先生を見つけるサービスも多く需要の高いサービスだと言える。
このようなお稽古ごと紹介サービスにおいて、生徒となるユーザが一番気になるのは"講師の質"だと思われる。誰しもが知っている教室や有名講師ならばともかく、個人レッスンや少人数クラスの場合、講師の多くは世の中に知られていない人であり、「この講師はどういう人なのか?」「この講師は本当に役に立つ講義をしてくれるのだろうか?」という点を誰しもが気にするはずである。
この点をどのように解決するかがこれらのサービスの1つのポイントだと思う。
■どのようなサービスなのか
SkillShareは、Peer-to-Peerの教育サービスを提供するウェブサービスである。本サービスでは、何か特技を持ち人に教えたい講師と学びたい生徒の双方を募集している。
講師をしたいユーザが自分のスキルと実施する講義の内容をSkillShare上に登録する。生徒となるユーザは、講師が登録した講義の内容や講師のプロフィールを見て、気に入った講義があれば参加表明をし、講師に対し料金を支払う。
講義内容は、テック系スタートアップ向けのもの、フード&ドリンク系、およびアート&クラフト系と多岐に渡る。US発のサービスであるため現在はUSでの講義がほとんどであるが、今後ヨーロッパ、アジアに進出する予定。
SkillShareが提供するサービスのポイントは、SNSの機能が充実している点にある。前述した通り、おケイコごと紹介サービスの克服すべきポイントは、「講師の質」の保証であり、例えば「ケイコとマナブ」はこれを圧倒的な自身の知名度で対応し、cytajpは自社が全ての講師を面接し厳選することで対応している。SkillShareは、この講師の質を講師と繋がる様々な友人関係と過去のSNS上の評価から保証しようとしていると考えられる。
■現在の状況
2011年4月にサービスをローンチし、55万ドルをエンジェルラウンドで調達。月間ユニークユーザ数は約43000人。
■参考
http://jp.techcrunch.com/archives/20110503skillshare-550000/
0 件のコメント:
コメントを投稿