■どういった問題を解決しようとしているのか
インターネットが普及し、以前は料理本から学んだ料理レシピは、今やインターネット上に膨大な数が投稿されている。インターネット上には、プロが考案した本格的なレシピもあるが、「一般の食卓に並ぶ家庭の味」から「独身男が作るとにかく簡単でうまい料理」まで様々な角度から作られた幅広いレシピがある。しかし、誰でも投稿できるということは当然玉石混合となり、どのレシピが本当においしい料理となるのか作ってみないとわからない。玉石混合のレシピの中から、うまいレシピを見つけ出すにはどうすればいいだろうか?
また、1回作ったレシピは、味がよければまた作りたいと思うだろう。レシピのページをブラウザにブックマークしてもいいが、できれば見やすい形でブックマークできて、自分専用のレシピ帳が作れるとうれしい。
■どんなサービスなのか
keeprecipesは、世界中のウェブ上に投稿されているレシピ情報をkeeprecipes上にブックマークし、1つにまとめることができるサービスである。tumblerやpinterestといった今流行の「ブックマークレット押したら現在のページを自分のお気に入りにする」系。また、他のユーザの登録レシピをフォローしたりといったソーシャルの基本機能を備えている。これにより、自分の信頼のおける人や自分と趣向が似ている人が推薦したレシピのみを集めることができる。
まず、Facebookでサインアップする。すると、ユーザやグループが表示されるので、その中から自分が興味を持つレシピがある人をフォローする。
次に、ブックマークレットを登録するよう言われる。
こんな感じでブックマークレット登録。
サインアップが終了すると、メイン画面にいく。
メイン画面には、先ほどフォローした人がブックマークしているレシピが表示されている。
自分がレシピを登録するには、登録したいサイトを表示して先ほどブックマークレットをクリックするだけ。
材料と、手順は、自動で入力されてないので、サイトから手でコピーする必要がある。
ブックマーク完了。
フォローできる人の中には、料理家として有名なひとも多いようで、こういう人たちが絶えずレシピを更新してくれるのだとしたら、すごい魅力的なサービスだと思う。
■企業/サービス情報
国 | USA |
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月間ユニークビジター数 | 4,410 |
投資状況 | 2011/8 : (Seed) |
■日本の市場について
日本には、cookpadという巨大なオンラインレシピサイトが存在する。しかし、keeprecipesは、cookpadとは違い、「レシピを紹介する人」に焦点を当てるサービスとなっている。
つまり、「この人が紹介しているレシピなんだからうまいはずだ」という基準でレシピを選ぶことができるという点がcookpadとの差別化になるんだと思う。このレシピを紹介する人に焦点を当てるというサービスでは、料理家のレシピ集など料理家、フッドデザイナーのプロモーションの場としても使えるのではないかと思うし、場合によってはレストランなどのプロモーションとしても使えるのではないだろうか。マネタイズの方法も色々ありそうだ。
cookpadは、2010年度の売上が22億700万円、営業利益が10億6400万円であり、前期より約2倍増と成長著しい(参考)。他の競合である「ボブとアンジー」や「楽天レシピ」は、それぞれUVが22万と150万とcookpadの1200万に遠く及ばず、cookpadは圧倒的な市場のリーダーとなっている。
とはいえ、この市場自体が急拡大している市場であり、上記に書いた通り、cookpadとは違った視点でサービスを構築したサービスであることから日本でもいけるサービスだと思ってますがどうでしょうか。