2012年1月12日木曜日

「個人投資家のためのTwitterライクなサービス」StockTwits

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■どういった問題を解決しようとしているのか

東京証券取引所によると、平成22年の個人株主の数は、4591万人で前の年より112万人増え、過去最高を更新した。要因としては、インターネット証券の増加などで手軽に取引ができるようになったことなどが挙げられるがいずれにせよ、今後も増加が期待される。

個人投資家が株や通貨など金融資産に投資する際、大きく2つの手法のどちらかを取ると言われている、テクニカル分析かファンダメンタル分析である。ファンダメンタル分析は、世の中の情勢や株で言えばその会社の財務やビジネスの状態を調べそれに対し今の株価が割安or割高かどうかで売買を判断する手法を指す。一方でテクニカル分析は、そういった情報を一切考慮に入れず、日々動く価格、つまりチャートのみを情報源として株価の上下を予測し売買する手法を指す。

従って、個人投資家が投資の判断に使う情報は証券取引所が出すチャート図とそれぞれの会社やマクロなニュース情報ということになるが、インターネットな時代それ以外に様々な情報がネット上にあふれており、そういった情報も色々気になるものだ。

例えば、有名なトレーダーが毎日その日の注目銘柄などを発言しているブログがあれば購読しておきたいと思うし、Yahooの掲示板に自分が持つ株の噂が流れれば気にせずにはいられない。ただ、全ての情報に目を通すのは非効率だろう。前述したように投資手法は人によって異なり、例えばテクニカルで投資する人がファンダメンタルな情報を見せられてもあまり役に立たない。テクニカルな人は、より経験豊かで成功しているテクニカル分析のトレーダーの情報が欲しい。

また、特にテクニカルで勝負するデイトレーダーの人たちは、情報は速さが命である場合も多い。今からこの数分でこの株価はどうなるのかといった分単位の情報を得るためにはリアルタイムで更新されていく情報源が良い。

自分が目指すトレーディングスタイルと似た人の情報をリアルタイムで効率良く収集するにはどうしたらよいだろうか?

■どんなサービスなのか

StockTwitsは、金融投資に関する情報を共有するマイクロブロギングサービスである。自分と良く似たトレーディングスタイルの人を探しフォローし情報を共有したり、自分の気になる銘柄や通貨の情報をリアルタイムで得ることができる。

サインアップはFacebook, Twitter, Linkedinの他メールでも可能。

サインアップの中で名前や気になる銘柄といった情報の他、自分のトレーディングスタイルも登録する。

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↑僕は、株式のファンダメンタル、スウィングトレーダーなり!

トレーディングスタイルを登録すると、自分と似たスタイルのユーザが一覧で表示される。

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好きな人をフォローして、サインアップ完了である。

サインアップ後のユーザメイン画面は、Twitter風のストリームが流れる感じの画面。

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例えばGoogleに関するユーザの発言を聞きたいならば、Googleで検索し銘柄のページに飛べばよい。

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また、ストリームに流れる発言は、通常のユーザが発言するものと有料の情報源からの発言がある。有料の情報源はサイト内でクレジットカードを使い購入できるようだ。

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ところで、StockTwitsのデモグラフィクスを見てると1つ意外な点があった。60代以上のユーザにリーチしていることだ。60代以上のネットユーザが元々少ないことから統計的に正しい数字を表してるかはちょっと疑問でもあるが、こういう自分の金銭に直結する情報を得ることができるようなサービスは、ネットに慣れていない世代であっても使うという話なのかもしれない。

* 上記は、全インターネットユーザの平均値に比べ本サービスのユーザ層がどのくらい偏っているかを示す。左にバーが伸びるほどユーザ層が平均に比べ少なく、右に伸びるほど多い事を示す。(Alexaより取得)

■会社/サービス情報

USA
創業 2008
従業員 22
月間ユニークビジター数 61,967
月間ユニークビジター増加率(昨年比) 61%
投資状況 2010/10 : $4M(Series C)

(* CrunchBaseより取得)

 

■日本の市場について

StockTwitsのターゲットは、個人投資家である。個人投資家は、市場に勝つための情報を渇望している。そして、その訴求力は強力で、ある程度の値段がする情報であっても個人投資家は購入するのだ。これは、「これで絶対相場に勝てる!」みたいな情報商材や本、有料のニュースレターが山のようにあることでもわかる。

従って、他のSNSと比べて個人投資家をターゲットにするサービスはマネタイズしやすいのかなと思っている。

日本に同様のサービスがあるのかと検索エンジンでひっかけていくともう結構たくさんあることに気付いた。

カブトモNet

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みんなの株式

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stock cafe

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特に「みんなの株式」は1ヶ月のユニークビジターが52万とかなり大きなサービスのようだ。今から新しいサービスをこの市場に作ろうとしたら、単純に個人投資家内での情報共有ができるSNSっての以外に新しい価値を提供できないとだめだろうなあと思う。もしStockTwitsがそのまま日本にきたら、差別化できる機能はTwitterライクな投稿がリアルタイムで流れるという点だろうけどそれがどれだけユーザに受けるかはよくわかんない。

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