Colorは、iPhoneで撮った写真を共有する革新的なアプリケーションです。
■4100万ドルを集めたスーパーアプリ
今年の3月、ベンチャーキャピタルから4100万ドルを集めたベンチャーが話題になりました。
それが、Colorという写真共有のためのiPhoneアプリです。
他の競合であるinstagramやPath、PicPlzは同時期に800万ドルから1000万ドルといったところですから期待度合いが違うことがわかります。
話題沸騰すぎて、もう既にたくさんの紹介記事があるのですが、僕にとって非常に印象深いアプリであるので、この心に受けた衝撃を記録として残させてください。
■Colorの機能について
Colorで何ができるかは以下のリンクが非常にわかりやすく説明しています。
Instagramの次はこれ!近い人とだけ気軽に写真共有するiPhoneアプリ『Color』
http://kosstyle.blog16.fc2.com/blog-entry-1410.html
要点だけまとめると、できることは、
・iPhoneアプリで写真を撮る。
・撮られた写真は全てインターネット上で共有される。
・共有されるのは、自分の今いる場所から半径30m以内にいるColorユーザである。
・頻繁にこの半径30m以内に入る人を親密な関係だと判断し写真を上位に並び替える。
・GPS機能に加えてユーザのいる場所の音や光からユーザ同士の近接度を評価する
ということです。
これを見て、すごいと思える人は、頭がいいのか、すごいものを感じるアンテナが敏感なのかと思うのですが、少なくとも僕はまあおもしろいけど、大騒ぎするなよと思っていました。
でもそれは間違いだとすぐにわかると同時に、2つの点において感動を覚えました。
■強烈な哲学
Colorのバックには、強烈な哲学が存在します。それは、
「小さい町とその価値を信じる」
つまり、隣人やリアルの世界での近い人々、リアル世界での生活は、仮想世界つまりインターネット上での友人と作り上げた世界よりも価値があるのだということ、そして、
リアル世界の関係を強化することこそこのアプリの目的であり、オープンで開かれたサービス(全ての写真がパブリックに共有される)を作ることがこのリアルの近い人々のコミュニティを育むのだというものです。
確かにリアルの世界のつながりが希薄になる現在、それによる弊害もあり、時にニュースなどでも問題視され取り上げられています。ただそれに対する解決策はありきたりの「近所付き合いをもっとするように」とか「地域の活動を盛り上げて」とかいう結論で終わります。
この問題に対し、インターネットを使った今までにないアイデアでの解決を提案しているのがこのベンチャーでありColorであると言えます。
すごくないですか?アイデア自体もすばらしいですが、その「社会をより幸せな方向に変えよう」という目的を元にベンチャーしてる姿勢に僕は憧れます。
2つ目の感動は、その製品機能にあります。
一般的に、事業は「参入する市場にいるユーザのニーズを考え望まれるだろうものを作る」ことだと思います。
Colorはそうではなく、創業者の哲学を具現化することだけに集中した製品です。
その哲学に従わない機能は全てそぎ落とし、磨きに磨き上げた鋭い製品。現状の流行にのっただけの似たようなアプリとは違うんだぞと、そしてこれが俺たちの考える未来の価値観だと使うユーザに訴えかけている製品なんだと思います。
世の中のパラダイムシフトは、現状のニーズを追う製品ではなく、自分の哲学を元に未来の価値観を作ろうとする製品にこそできることなんだと力強く言われ、「パラダイムシフトみたいなんが起らないかな〜そしたらその波に乗って成功しちゃってお金持ち〜」みたいな小さな事を考えてた僕はただただ恥じるばかりです。
4100万ドルの投資は、このアプリの機能以上にColorが持つ哲学に人が酔いしれた結果なのかもしれません。
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