■どういった問題を解決しようとしているのか
多くの有能なアマチュアアーティストが自分を応援し、支持してくれる顧客や評論家との接点を作る事に苦労している。
一方ですばらしいアーティストの作品を一般の人でも買える価格で得たいという顧客は存在する。
特にこのようなアーティスト作品を買いたいユーザが集まるサイトにおけるユーザの切実なニーズは、 「質の良い作品のみを扱うサイト」で作品を選びたいという点にあると思う。
アマチュアの芸術作品を扱うサイトは数多くあり、それらのサイトの共通の課題は、「すばらしい作品が大量の質の低い作品に埋もれてしまうこと」だ。
しかし、当然芸術作品は定量的な数字で作品の評価を決めることはできず、プログラム的に質の高い作品を抽出することはできない。
■どういったサービスなのか
RiseArtは、アーティストが自分の作品をオンライン上に登録し販売するeCommerceサイトである。
既存の多くの芸術系eCommerceとの違いは、アーティストとその顧客との間の相互関係を活用したソーシャルサイトであること。
まず、アーティストは自分のプロファイルとアートワークを投稿する。この投稿は誰でもできる。
投稿されたアーティストのアートワークは、サイトの訪問者によって「vote up(良い)」「vote down(悪い)」の投票がなされる。
サイトで特に良い評価を得たアーティストを集めて、RiseArtのキューレータと呼ばれるプロのアーティストたちに最終的に見てもらい、その中のいくつかをRise Art Select Artistとして選出する(全体の10%くらい)。
このRise Art Select Artistになったアーティストは、RiseArtより新しい作品を依頼され、それらの作品がRiseArtのサイト上やRiseArtが関わるオフラインの顧客に販売される。
この仕組みにより、RiseArtは、誰でも作品が登録でき、世の中に見せる事ができる仕組みであり、かつ、販売作品は厳選された質の高い作品のみを扱うということを可能にした。
■現在の状況
2010年に設立された。本社はロンドンで、30カ国以上の国でサービスを展開している。
■参考